剣聖ジゲン史② トリーヴァ剣聖ジゲン (1) デッキ解説

前回の続きから。
誰得デッキ解説回。

特化した剣聖ジゲンを組もうと思い立った。
もともと、除去されない潜在的な打点として、エビデゴラスとヘブンズヘブンを一気に裏返す動きが強みだと思った。
それならもっとドラグハートの動きを増やしたい。

…なるほど。ニガ=アブシュームってのがあるのか。面白そうだ。
ほう。マナが全色になる。それならなんか面白いマナ武装がしたい。

…ヘブンズヘブン、よく見たら進化も出せるのか。
せっかくならなんかしたい。

とかくだらないことをいろいろ考えてできたのがコレ。

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DMGP1stのときのレシピ。当日は確か4-3とかだったと思う。
1回戦 赤単速攻 ×
2回戦 イメン 〇
3回戦 シータドギラゴン? 〇
4回戦 イメン ×
5回戦 トリーヴァシャングリラ 〇
6回戦 忘れた… 〇
7回戦 モルトNEXT ×

確かこんな感じだった。黒単に1回も当たらなかったのだけは覚えてる。
正直、思ったより勝てて楽しかった。まだ個人のCS出たことなかったし。
なんか寝坊したり、刃鬼に轢かれてた身内がいた気がする…



で、この辺はまあ別れとかねかふぇぐらしとか試験とかリアルでいろいろあったんだけど、
このデッキ自体はずっと練ってた。
そしてとりあえずの完成といえるものができた。


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トリーヴァ剣聖ジゲン」である。
赤が入ってるからトリーヴァじゃないとかそういうのはいい。
赤はタッチだ。フィニッシャーだけどタッチなのだ。

〇メインデッキ解説
 ライフシャワーMASロージアサソリスレイジ剣聖ジゲン勝ち!
 
 ではない。やるときはやるけど、まあそうそうない。
 このデッキの主な動きは、大きく2つに分けられる。
  ①マナを伸ばしてドラグハートを設置し、剣聖ジゲンを引けば勝てる状況を作る。
  ②「次のターン負けない」を繰り返し、剣聖ジゲンを引くまでの時間を作る。
 以上2つである。
 だから、序盤にブーストをつなげていくことはどのデッキに対しても大差ないが、②は相手のデッキによって必要なものが変わってくるので、プレイも変わる。
 パーツを見ながら説明していこうと思う。

〇パーツ解説
・霞み妖精ジャスミン、フェアリー・ライフ
 初動。安定の8枚。
 ただしこのカードは、終盤でも無理やり過剰ブーストをしてドラゴンをマナに落とすことが可能という点で、一般的なトリーヴァよりも腐らない札になった。体感では。

・Rev.タイマン
 受け札である。手打ちしても意味がある緑のスパークで、調和よりも軽く、単色である。弱いはずがない。NEXTのマナロックとかに手打ちで当てても悪くないし、黒単のドラグナーに当てることでも割と仕事をしてくれた。「次のターン負けない」を体現してくれる。

・ドンドン吸い込むナウ、フェアリー・シャワー
 初動からのつなぎ。一般的なビックマナと同じ。ただ、どちらも3枚である。
 これは、
①このデッキにおいては、中盤以降はドラグナーの展開に移行するために序盤以外でこれらのカードを撃つ状況があまりないこと
②当時の環境はイメンと黒単のコントロール環境だったため、受け札としてこれらを積む必要があまりなかったこと
③ヘブンズヘブンとの相性が良くないこと。5マナでシャワー撃つのは弱かったよ。プロメテウスの弱体化だし。
  の以上3つの理由から。まあ、足りると思って回してた。

・飛散する斧 プロメテウス
 初動からのつなぎもこなせなくはないし、終盤にはマナ回収もできる。おまけに生き物だから不滅槍パーフェクトの龍解の頭数にもなる。めっちゃ使いやすかった。
 吸い込むとシャワーを削ってでも間違いなく入れる価値があった。
 こいつがいるだけでデッキがすごくぬるぬる回るようになった。

・音感の精霊龍 エメラルー
 最初は、このデッキ組んで初めてとったプロモだから積もうとかそんな動機で積んだと思う。でも、最終的にはとても嚙み合ってくれた。もともとカードパワー高いから弱いはずはないよね。
 序盤は早いデッキに対する大きい壁になるし、中盤はヘブンズヘブン龍解ルートを取るときのブロッカーの頭数になる。終盤は、タイマンとかホワイトフレアを埋めれば「次のターン死なない」ことができるし、バラディオスとの嚙み合わせももう…

・サイバー・N・ワールド、龍仙ロマネスク
 パワーカードたち。黒単やビート系統とやるときは、Nで山回しながらバラディオスとヴァルハラ・グランデを投げ続けることで相手の盤面を固め続けることができるし、ロマネスクの4ブーストは単純に強い。ヘブンズヘブンとも噛み合うし。あと貴重な赤マナでもある。

ドラグナーたち
 デッキコンセプトたちです。枚数は全部3枚ずつ。ちょうどいい感じだった。
 MASは黒単とかのハンデスデッキに対しての強いメタカードにも。
 ロージアはビートデッキに対して一気に優勢になれる。出せるドラグハートも多いし。
 サソリスレイジがデッドマンじゃないのは、まずはヴァルハラ・グランデの武装との噛み合い。出したらそのままマナが9になる。あとはガードマンって効果で初見殺しができたりする。パワーも11000って高水準。

・不敗英雄 ヴァルハラ・グランデ
 悪ふざけその1。圧倒的《負けない。》
 そりゃこいつが場にいれば《負けない》んだから弱いはずがない。
 というのはさておき、こいつの本領は2体フリーズだった。
 ビート相手に効果的なのは勿論、黒単にも強力に刺さってくれた。
黒単のドラグナーにフリーズ当てておけばとりあえず死なないよね。

聖霊龍王 バラディオス
 悪ふざけその2。全体フリーズ。
 雑に強かった。ロージアに乗るし、全体フリーズはビートにもコントロールにもまあ刺さる。ヴァルハラグランデの強化版って感じ。
 あと、最後の盾が割られた時の効果もよかった。こいつにパーフェクト持たせておくと、なぜかイメンがループしても死ななくなる。知り合いのイメンを何回殺したかわからない。

・覚星龍界 剣聖ジゲン
 圧倒的フィニッシャー。強い!かっこいい!
 強いてなんか言うなら、しれっとついてる無限拳。
 上のフリーズさせる方々との噛み合わせもよかったし、大体のブロッカーを貫通できるのも良い。

・ボルメテウス・ホワイト・フレア
 無法のレイジクリスタル

 上ブレ製造機。もともとは、赤マナ確保+受け札って感じでチョイスした。
 縦から捲れると無限の可能性が見える方々。自分でもよくわかんなかった。
 まあ埋まってたら勝つよね。ハンドに来たらゲロ弱いけど。


〇超次元ゾーン
・龍波動空母エビデゴラス
 続投その1。ドローソースと潜在的な打点を兼ね備えられたら弱いはずがない。
 黒単とかへの強力なメタカードにもなっている。
 たまにNでひっくり返して殴りに行く。

天獄の正義ヘブンズヘブン
 続投その2。赤入り天門のときから、相変わらず強い。
 このころの環境の受け札が、黒単の月下城とデスハンズ、イメンの吸い込むとかだったから、それら全部封殺できる点ですごく優秀だった。
 ターンの終わりにブロッカー投げられるのも、cipでフリーズ持ってる方々と噛み合うし。
 自分の呪文のコストも増やすのがたまにキズってレベルじゃない。ギリギリの許容。

・不滅槍パーフェクト
 除去耐性付与。絶対イメン殺すマン。
 これとネバーラスト、レオサイユの使い分けで、殆どの除去を無効化できた。

・百獣槍ジャベレオン
 レオサイユの除去耐性付与に、レオザワルドの《負けない》がついてくる。
 採用しない理由がなかった。

・革命槍ジャンヌ・ミゼル
 早いデッキに投げるくらい。あんまり使わなかった。

・恐竜界樹ジュダイオウ
 これもそんなに使わない。単純に早いデッキに投げて足止め。

・侵攻する神秘ニガ=アブシューム
 このデッキの動きの核になってた。
 破壊されたドラゴンがマナに行って、龍界することでハンドに回収できる。
 つまり、黒単に破壊されたヴァルハラグランデやバラディオスがぐるぐるし続ける。
 Nワールドが絡んだりすると、半永久的に相手の盤面を固め続けられる。
 そして起きると4打点の除去持ち。
 あとはしれっとヴァルハラグランデのマナ武装達成してくれる。
 結局ジュダイオウよりもこっちのほうが、当時の環境では防御性能が高かったと思う。


ざっとこんな感じ。
こんなの握る人いないだろうから、ホントに誰得って感じの解説だけど。
まあ、こんな感じのデッキを、それから半年間、2015年が終わるまで握ることになった。

次回は、これを握っていったCSの対戦記録でもまとめてみる。
対戦レポートっていうよりは、思い出の振り返りになると思う。


…思い返したらこの時期ってホントにDM以外でいい思い出がねえ……

剣聖ジゲン史① 赤入り天門

月から働く

4月から社畜

ああああああああああああああああああああああああああああああ



というわけなのでこれまでずっと練ってきたデッキたちをまとめることにした。

といってもそれらのデッキに共通するカードがある。
それは

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はい。剣聖ジゲンである。
これまでずっとこのカードの可能性を探ってきた。
どんなに環境が変わっても、全力で答えを探し続けた。
その過去を振り返るためにこの記事を書こうと思い立った。



〇第1章 ~出会い~

自分が「剣聖ジゲン」というカードと出会ったのは、忘れもしない2015年1月29日木曜日。とあるカードショップの公認大会であった。
時はスーパーレア100%パック発売直後。ほとんどのDMPはヴィルヘルムや5000GT採録といった豪華な収録内容に狂喜乱舞していた。
その中で、自分には剣聖ジゲンというカードがなぜかとても魅力的に映った。
当時自分はまだCS出場どころか存在すら知らないカジュアルプレイヤーだったので、面白いデッキを組むことがデュエマを続けている理由だったのだ。
で、公認に出た。たぶんドミティウスかなんか握ってたと思う。1没した。参加賞に1パックもらった。

剣聖ジゲンが出た。

もうこれは運命だろう。早速デッキを組もうと思った。vaultでデッキ検索する。
と同時に、当時からCSにも出ていた知り合いが、「今の環境はドロマー天門にカナシミドミノ積んだら悪くないものができる」と言っていたことを思い出した。
当時の環境はまだモルト王、デアリモルトが席巻していた。ビート型のサソリスが登場したころである。
なるほど。今は天門が良いのか。
お、ちょうど面白そうな天門のレシピがある。
これを軸にして剣聖ジゲン入れて組み替えてみよう。



そして、完成したのがこれである。

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「赤入り天門」である。
今回記事を書くとき、掲載するすべてのデッキの解説はしっかりしようと思った。
でもこれだけは無理だった。
なぜジョニーウオーカー、ロードリエスがピン投されているのか。
ミツルギブーストとプロメテウスが1-1の理由は何なのか。
ドロマー天門を参考にした自分はどこのいったのか。
今見返してもサッパリわからない。わかる気がしない。
そもそも基盤が不安定すぎるし、受けギミックもハンドキープがしっかりできない天門とかいうことになっている。

やりたいことは、ヘブンズヘブンを立てて、毎ターン何かしらのカードでブロッカーを手札に持ってきる。
そしてターン終わりにヘブンズヘブンで展開する。
うまく展開できたらネバーラストで殴り、ダメなら剣聖ジゲンで無理やり殴る。
シンプルなはず。
なのにどうしてこんなレシピになってしまったのか。

でも、あくまでも公認レベルだが、このデッキまずまず勝てた。
公認大会レベルでは、まだまだビート環境が根強く残っていたこと、
ホワイトグリーンホールのカードパワーに頼れたことなどが大きかったと思う。
公認にイメンなんかほとんどいなかったし。
天門もループしてなかった。
黒単はまだ超次元だった。
だから、ガイムソウとかヘルボロフのプロモもそこそこ取れた。

そして使っててとても楽しかった。

一方で、使っていてよく感じることが1つあった。

これ最初から剣聖ジゲンで殴ればよくね?
というか殴りたい。
ドラグハート一気に起こすのすごい楽しい。
きもちよく殴りたい。

ということでもっと剣聖ジゲンに特化したものを組もうと思ったのが、
横浜の某3人チーム戦、自分の初CS参加当日であった。

次回はこの続き、特化した剣聖ジゲンについて。




ちなみにこのCSで予選1-5とかいう大戦犯かましたのはまた別のお話。